ラティモジョン山塊マルア川流域踏査(2011年9月)

概念図(児玉茂『多雨林と火山』に加筆)

■はじめに
2011年9月、当部は外部団体と合同でインドネシアへの海外遠征を行う。
計画の目的は、スラウェシ島最高峰のランテマリオ山(3478m)へと突き上げるマルア川の峡谷を踏査すること。遡行を通して、険しい谷の内部を明らかにすることである。
具体的には、7名からなる隊で、沢登りの技術を用いてマルア川を遡行する予定である。

■日程
2011年9月8日~9月29日

■隊員
日本からの5名に加え、インドネシアより2名が参加し、計7名で活動する。

大平(早稲田大学探検部5回生)
佐野(早稲田大学探検部4回生)
大部(東京外国語大学ワンダーフォーゲル部5回生)
小阪(京都医科大学山岳部4回生)
佐藤(早稲田大学探検部2回生)
Mula Tualang(KORPALA UNHAS)
Oktora Hartanto(MAPALA UI)

■活動地域

広域図(Googlemapより作成)

活動地域は、インドネシア共和国、南スラウェシ州、エンレカン県、アッラ郡、マルア川上流域(Republik Indonesia, Propinsi Sulawesi Selatan, KAB.Enrekang, KEC.Alla, Salu Malua)。
マルア川流域では最奥部に位置するロニ村(Desa Roni)より遡行を開始し、ランテマリオ山(Bulu Rantemario, 標高3478m)の頂上まで詰める。

■ 活動概要
日本から国際線でインドネシア共和国の首都ジャカルタに入る。同日に、国内線で南スラウェシ州の州都であるマカッサルへと移動する。マカッサルでは、現地のハサヌディーン大学所属アウトドア・クラブ「コルパラ(KORPALA)」の部室に滞在し、彼らの協力のもと、活動の準備を行う。マカッサルからは、自動車でマルア川流域最深部のロニ村へ移動する。
ロニ村からマルア川の遡行を開始し、川沿いにランテマリオ山(Gunung Rantemario)山頂を目指す。この遡行には5~7泊を想定している。ランテマリオ山登頂後は、登山道があればロニ村へ下山する。ロニ村への下山路がない場合は、カラガン村(Desa Karagan)へ通じる登山道を使ってカラガン村へ下山する。
遡行後は、行きと同様のルートでマカッサルまで戻る。その後、残った期間を使って現地学生との沢登りを企画し、多くの学生に沢登りを体験してもらう。

■活動地域の情報
・マルア川(Salu/Sungai Malua)
 マルア川は、スラウェシ島最高峰のランテマリオ山に突き上げる険しい谷川である。本遠征では、上流部のロニ村(標高1000m)からマルア川の遡行を開始する。

・ロニ村(Desa Roni)
 マルア川沿いでは最上流部に位置する村で、標高は1000m弱。ランテマリオ山の北西に位置し、エンレカン県とタナ・トラジャ県(KAB.Tanah Toraja)との県境に近い。周辺に村が散在しており、車道があり、携帯電話の電波圏内である。

・カラガン村(Desa Karagan)
 パッスイ川(Salu Passui)支流のカラガン川(Salu Karagan)沿いにあり、標高は1500m前後。ランテマリオ山の南西に位置する。カラガン川沿いにランテマリオ山への登山道があり、遡行終了後の下山路に使う可能性がある。村の規模は小さく、携帯電話は通じない。なお、山頂からカラガン村への下山は、前述の児玉氏の記録では6時間ほど。

・バラカ(Baraka)
 マルア川とパッスイ川の合流点付近にあり、標高500m前後の町。ロニ村とカラガン村周辺で一番大きい町で、この地域の中心地である。

・マカッサル(Makassar)
 南スラウェシ州の州都で、人口は120万人ほど。コルパラのハサヌディン大学や、ハサヌディン国際空港(UPG)があり、本遠征の拠点となる都市である。ここで、買出しとマルア川遡行の最終準備を行う。

■事前準備
3000m峰へと通ずる未知の峡谷を遡行する技術を身につけるため、2011年5月より訓練を開始した。各訓練の報告は、下記のリンクから参照のこと。

大黒茂谷遡行(2011/05/01-02
小室川谷遡行(2011/05/03-04)
熊倉沢右俣右沢遡下降(2011/05/14)
鳥屋待沢遡行(2011/05/18)
釜ノ沢東俣遡行(2011/06/04-5)
真名井沢遡行(2011/06/06)
同角沢遡行(2011/06/12)
和名倉沢遡行(2011/06/18-19)
セドノ沢左俣遡行(2011/06/22)
源次郎沢遡行(2011/06/23)
海外遡行同人総会とイワンヤ沢遡行(2011/06/25-26)
小金沢本谷・大菩薩沢遡行(2011/07/09-10)
立合川本流、八池谷遡行(2011/07/13-15)
池郷川遡行(2011/07/16-17)
ホタガ谷遡行(2011/07/18)
ホラノ貝ゴルジュと東のナメ沢遡行(2011/07/23-24)
南ア・大武川ミツクチ沢遡行(2011/08/04-6)
小川谷廊下遡行(2011/08/09)
マチホド沢遡行谷川本谷下降(2011/08/12-13)
オジカ沢遡行(2011/08/14-15)
黒部上ノ廊下遡行(2011/08/20-23)・・・増水のため敗退

編集:佐野洋輔

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