山岳救助実践訓練 in 小川山げんきプラザ

活動名:山岳救助実践訓練
活動期間:2013/12/1(日)
活動場所:埼玉県小川山げんきプラザ
メンバー:CL 松田 SL 村瀬 他15名

久しぶりの活動報告となってしまった。反省しなければ。

昨年の事故を受けて今年から当探検部の義務となった、講師を招いての山岳救助講習と山岳救助実践訓練。今回は後半部の救助実践訓練を行った。

今年は既に探検部員のみによる救助訓練と、講師を招いての机上講習を開催しているが、どちらも活動報告を行っていないため、この場を借りて簡単に報告する。

まず、探検部員のみによる救助訓練。
2013/6/8~9にかけて、東京都多摩郡奥多摩町鷹巣谷周辺東日原で行った。
活動目標は山岳救助技術の習得で、特に登山中に滑落した要救助者を引き上げて、安全なところまで運ぶというレスキュー法の習得を主目標とした。このレスキュー法を行うにあたって覚える必要のある技術は2つ、引き上げ技術と搬送技術である。今回は引き上げには3対1による引き上げを、搬送にはザックと雨具を用いた背負い搬送を行った。

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3対1による引き上げ
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背負い搬送

当日のみの活動では時間が足りないため、事前に戸山公園などで講習会を開き訓練した。また当日も、1日目も実践的な訓練を行って2日目の本番に備えた。

2日目の本番は、本番とは言え実際にけが人を出すわけにはいかないので、本番のレスキューを想定していかに早くかつ安全にレスキューを行うかを、チームを分けてタイムアタック形式で競い合ってもらった。

結果としてはどのチームも救助には相当の時間がかかってしまっており、成功とは言えなかった。その理由としては本番を想定した練習の不足が挙げられる。実際のレスキューにおいて、練習と同じシチュエーションになることはほとんどなく、傾斜が異なったり、3対1の引き上げうを行うのに適した木がなかったり、救助するメンバーが不足していたりするものである。そのような状況下で、いかに応用を利かせて迅速に救助を行うが山岳救助には求められる。

次に、講師を招いての机上救助講習について
活動期間は2013/11/12(火)の18:30~21:30。普段なら部会を行う時間帯を、救助講習に当てた。講師の方をお呼びして、山岳救助の基礎を学んだ。
3時間という短い間ではあったが、各部員真剣に取り組んでおり、とても有意義なものとなった。

そして今回の山岳救助実践訓練。
里山と活動センターどちらでも訓練が行えるということで、小川げんきプラザを選択したが、東京からのアクセスが遠く、しかも朝早くからの活動ということで睡眠不足の部員も見受けられた。

8時に訓練開始。午前中は活動センターにおいて山岳救助の基礎事項を再確認していった。去年の救助講習で教わった技術も幾つかあったが、そのほとんどは実際の救助では使えないほど記憶が風化しており、山岳救助技術における反復練習の大事さを痛感した。

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活動センターにて

45分のお昼休憩をはさんで、13時前に再び訓練開始。当初の予定では午後からは実践訓練を行う予定であったが、睡眠不足も手伝って中だるみしてしまっていたため、予定を遅らせることになってしまった。

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日向ぼっこ

実践訓練は14時30分ごろ開始した。講師の方が様々な救助現場の状況を想定した課題を出し、3グループに分かれてそれぞれの課題に取り組んだ。

第一グループは、登山道から斜面に滑落した見知らぬ登山者を救助するという状況。要救助者は意識はあるものの、激しい腰の痛みを訴えていた。救助班は骨盤の骨折と判断し、ストックと雨具を用いて骨盤を締める応急処置を施した。

第二グループは、登山中パーティー内の一人が浮石に足を滑ら転倒、左足を骨折したという想定。救助は同じパーティー内の他のメンバーが行った。意識ははっきりしており痛みも左足のみということで、サムスプリントを二本とテーピングテープを用いて固定した後、副木として右足に左足を固定し、ザックを3つ連結して簡易タンカを作成した。

第三グループは、富士登山中7合目途中で見知らぬ人が登山道でうずくまっているという設定。その人は気分の悪さ、めまい、頭痛を訴えていた。救助班は高山病と判断し、少し登った先に8合目の山小屋があったが、とにかく高度を下げることを優先し、ザックと雨具を用いて背負い搬送を行った。

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外はよい天気

15時に実践訓練を終了して、その後講師の方からそれぞれの課題についてアドバイスを頂いた。
共通のアドバイスとしては、発見したときの時間と救助を開始した時の時間を必ず記録しておくというものがあった。
第一グループへのアドバイスは、斜面にいる要救助者を引き上げる際、副次的怪我を防ぐために慎重に引き上げたが、その場所の危険性を考慮した場合、一刻も早く引き上げたほうがいい可能性もあることを考慮するようにということであった。

第二グループに対しては、たとえ身内のメンバーで自分達で処理できそうな気がしていても、必ず警察へ第一報を入れることが大事であるというアドバイスがあった。先に第一報を入れておけば、もし自分達の手に負えず最終的に救助要請したとしても、事前に警察側が救助体制を整えておけるので、迅速に救助を行うことができる。またセルフレスキューを行い事故が無事収束した際は、その旨を再び警察に連絡しておけば問題ない。

第三グループに対しては、素人の判断の限界という指摘があった。いくら山岳救助を学んだと言っても、専門家に及ばないのであり、誤った判断はかえって要救助者の容態を悪化させるという懸念を常に考慮入れなければならない。今回の富士山の場合は、警察・消防により富士登山における救助体制は万全であるため、警察に連絡を行うだけで十分なレスキューになっていると考えても問題ないだろう。

全体の反省として、せっかく里山のある環境にいたにも拘らず、活動センターでの訓練が主で実践訓練が少なかったという指摘があった。
今後は、探検部のみでカバーできる山岳救助の基礎事項は自らで確認した後、講師を招いての救助訓練ではなるべく実践訓練の比率を増やしていきたい。また日程の点でも、日帰りというタイトなものではなく、何日か滞在するなどして山岳救助技術を教わるのにベストなコンディションで臨めるようにしていきたい。

文責:松田浩平

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